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12月 岡山合宿 感想文

竹内幸熙

 

 未曾有の大災禍が巻き起こった今年,未だに社會への影響続き今年,如何にして岡山にいかんかと思うてましたが,去る5日6日と師範のお宅にお邪魔させていただきました.快く受け入れていただいた,内田先生方々,一緒に来てくれた德島の學生君等に御礼致します.

 今年の冬は思ひの外温かく,その点の困り事はありませんでした.初日の稽古,久方ぶりのこと稽古場の掃除や稽古のやり方など,稽古が始まる迄は頭がそっちに飛んで居りました.師範をお待ちする際に後輩等ができるだけ前でお迎えしたいと1階に降りて行ったとき,さういふ考へに自分もまだまだかな思ひ乍ら,流石に荷物は見たかつたので上で居りました.岡山の稽古はやはり普段の稽古とは一つ一つの動作への気合の入り方が違ふ所為か,基本三種の15分だけで汗だくになつてしまひました.片手取りの稽古,日々進化していく師範の技を吸収せんと思うて居りましたが,そもそもの動きが止められてしまう.日頃,力に頼ってゐるのか,意識が至らぬのか,とにかくとても勉強になることばかりでした.そして,師範の技はほど遠く,受けてゐてやはり楽しい.岡山に来てよかったです.初心者は初心者なりの稽古,上級者はそれなりの稽古,同じ技でも各段階で技を練つていかなきゃならない.さうなれるやうに努めていきます.

 その夜,師範のお宅に泊めさせていただきました.囲炉裏を囲んで食べる,鍋に饂飩は美味しかったです.百技の表で疑問だったことも伺うことができました.昇段のお話が出たときには殊に驚きその場でいろいろの確認ができず,合宿終わり奥様にご迷惑をお掛けしました.ありがたうございます.ご自宅の道場で寝泊まりして,朝は一緒にお泊まりした道場生の方に5日の稽古の補足や復習の相手をして頂きました.

 6日の稽古は入身投げ.襟を引つ張らず,相手を押さず・・・・難しい.すごく考えさせられます.武器技は組太刀一,真っ直ぐ切ること.真っ直ぐ腕を出して体の動きで太刀が消えるなど,いつも聞きながら至らぬことばかりです.出来ぬから,難しいからやりがいがある.全くその通りです.これからの課題を再確認して,練度が上がった後輩君等とともに次また岡山に来るまで,稽古に努めて参りたいと思ひます.

◎中野剛志

合気道部に入部してから半年が経ち、合気道に対する楽しさと向上心で満ち溢れているこの時期に、内田先生やお弟子さん方と稽古及びお話が出来たことは、とても貴重な経験であったと心の底から思っています。この日、同行した同期の藤原君とはインカレまでに袴に足を通すことを目標の一つとして掲げ、先輩方の指導の下、互いに高め合いながら稽古に取り組んできました。学年は僕の方が一つ上になりますが、同等の立場で共通の目標を持つ相手がいることは、非常に恵まれたことであり、感謝しかないと再認識した2日間でもありました。人体の構造や剣の動きを意識すること、古事記及び五輪書に合気道の本質が隠れているという森羅万象を彷彿とさせるような奥の深さに改めて興奮したと共に、大学を卒業した後も合気道に関わっていきたいと思いました。この2日間で内田先生には数々の貴重なお言葉を頂きましたが、最終日の稽古後に仰った「合気道は、白帯から有段者まで同じ技を稽古するが、昇級、昇段するごとに技の質が上がってくる」というお言葉が特に胸に刻み込まれました。今回の経験で得たことをこれからの稽古に反映しつつ、まずは技を正確に覚えることを意識していきたいと思います。

12月5,6日 岡山 御南中学校・野山道場での稽古 感想文

徳島大学 生物資源産業学部1年 藤原 楽

今回で二度目となる内田進師範とその道場生の方々との稽古は、私のなかで、より一層合気道の奥深さを実感した貴重な2日間になりました。技の型、太刀の素振り等を練習し、重要点を学んだ中で、最も印象に残っているのは、体の使い方の数々についてです。「押しも引きもせず、力の関係性を維持する。」、「移動の際、膝の位置を変えない、すなわち股関節と大腿骨の関係を変えない。」「体重は両足それぞれに50:50で、片足を浮かせても50:0、100:0にはならない。」などを各技、また遊び稽古から教えていただきました。しかし、これらはすぐに真似してできるようなものではなく、何十年も合気道を続けてこられた師範だからこその為せる技であり、その容易に身に付けられない技術に、合気道の奥深さ、面白さを感じました。

この経験から、少しでも早く体の使い方を身に付けるために、次の三つの取り組みを行おうと思います。一つ目は、手・腕の力をつけることです。これは部活全体として取り組むことで、お互いにより強く掴まれ制される固い稽古を行うことができ、力のぶつかり合いのない技のかけ方の理解につながると思います。

二つ目は、合気道につながる書物を読むことです。師範に教えていただいた五輪の書や、植芝盛平開祖の口伝についての本から、より技への理解を深めます。

三つ目は、技について積極的に質問し、得た情報をアウトプットすることで型を磨くことです。一つの技でも人によって覚え方・説明の仕方に違いがあるため、様々な説明を聞き、自分にしっくりくる意識の仕方を見つける、そしてそれを声に出しながら技をかける、ノートに書き留める、仲間に説明する等のアウトプットをすることで型を磨く、これを繰り返すなかで体の使い方、呼吸力の理解に一歩でも近付きたいと思います。

現在の師範でも、最近、黒田鉄山先生の講演から学ばれ、研鑽を続けられているとお聞きしたように、私も合気道について学びを深め続けるとともに、竹内幸熙先輩や仲間と稽古ができている環境に感謝して、これからも合気道に取り組んでいきます。

 

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